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東京の後継者候補は66.5%が親族以外|従業員承継と会社売却の考え方

「子どもは別の仕事をしていて、会社を継ぐつもりがない」「長年勤めてくれた役員に任せたいが、株式を買う資金まで用意できるだろうか」。東京都内で事業承継を考える経営者にとって、後継者を家族の中だけで探すのか、社内や社外にも広げるのかは大きな悩みです。

帝国データバンクの2025年調査では、東京都内の後継者候補のうち「非同族」が66.5%でした。この調査では、親族以外の人を後継者候補とする企業が過半数を占めています。ただし、この数字は「東京の会社の66.5%が売却された」という意味ではありません。候補者を決めること、社長を交代すること、株式を譲ることは、それぞれ別の段階です。

この記事では、東京と全国の違い、前年からの変化を確認したうえで、親族・役員や従業員・社外の第三者をどう比較するかを整理します。まだ売却を決めていない方も、会社を誰に、いつ、どのような条件で引き継ぎたいのかを考える際にお役立てください。

目次

東京では後継者候補の66.5%が親族以外

帝国データバンクの東京都調査は2025年12月23日公表です。後継者の有無を調べた都内企業5万4,135社すべてではなく、そのうち後継者候補の属性を分析できる約2.8万社が、この割合の対象です。以下は2026年9月29日に確認した2025年調査の数値であり、2026年の実績ではありません。

候補者の区分は、非同族66.5%、子ども15.0%、親族15.0%、配偶者3.5%です。「親族」は調査上の区分名で、ここでは子どもや配偶者とは別に集計されています。一般的な意味での親族全体と混同しないようにしてください。

全国との比較は、2025年11月21日公表の全国調査を使用しました。全国の後継者候補の属性を分析できる対象は約13.8万社で、東京とは企業規模や業種などの構成が異なります。

後継者候補の区分 東京都 全国 東京と全国の差
非同族 66.5% 41.0% +25.5ポイント
子ども 15.0% 29.7% -14.7ポイント
親族 15.0% 24.6% -9.6ポイント
配偶者 3.5% 4.7% -1.2ポイント

上表の差は、公表された割合からKAKEHASHIが計算したものです。たとえば66.5%から41.0%を引いた差は25.5「ポイント」であり、25.5%増という表現とは意味が違います。東京では、候補者が決まっている企業の中で、親族以外を選んでいる割合が全国より高いことが分かります。

2025年の後継者候補に占める非同族の割合は東京都66.5%、全国41.0%。差は25.5ポイント。

前年より1.9ポイント上昇している

東京の非同族の割合は前年から1.9ポイント上昇しました。2024年の割合は、公表された2025年値と前年差から逆算すると64.6%です。全国は2024年39.3%から2025年41.0%へ、1.7ポイント上昇しています。

非同族の割合 2024年 2025年 前年差
東京都 64.6% 66.5% +1.9ポイント
全国 39.3% 41.0% +1.7ポイント
東京と全国の差 25.3ポイント 25.5ポイント 差が0.2ポイント拡大

東京はもともと親族以外の割合が高く、2025年もその傾向が続きました。ただし、割合の変化だけで「子どもに継がせる会社の件数が減った」とは言えません。比較する年の対象企業数や企業の入れ替わりが影響するためです。経営者が参考にしたいのは、多数派に合わせることではなく、親族以外にも現実的な選択肢があるという点です。

非同族の後継者と会社売却は同じではない

「親族以外の人が社長になる」と聞くと、会社そのものを売る話だと受け止める方もいます。しかし、現在の株主が株式を持ったまま役員を社長にする方法もあれば、従業員が株式を買い取る方法、他社へ株式を売却して新しい経営体制にする方法もあります。

ここを分けずに話を進めると、現経営者は「経営を任せたい」と考えているのに、候補者は「株式も借入保証も引き受けなければならない」と受け止め、話し合いが止まることがあります。最初の面談では、役職、株式、保証のどこまでを引き継ぐ想定なのかを、一つずつ確認することが大切です。

確認する段階 何を決めるか 決まっても残る課題
後継者候補を選ぶ 誰に引き継いでほしいか、本人に意思があるか 就任時期、資金、関係者の合意
経営を引き継ぐ 代表者、決裁権、日常の経営責任 株式の保有者、旧経営者の関与
株式を引き継ぐ 取得する人、持株割合、売買・贈与等の方法 価格、税務、資金調達、必要な手続き
借入や保証を整理する 金融機関と契約条件を確認する 保証解除・変更の承認と実行確認

また、後継者候補の属性は「これから誰に任せるか」のデータです。実際に社長交代した企業の就任経緯や、成立したM&Aの件数とは母集団が違います。非同族66.5%から、買い手が見つかる確率や売却までの日数を推計することはできません。

代表者を交代すれば個人保証も自動的に外れる、という前提で約束するのも避けましょう。保証の扱いは金融機関との契約・審査に関わります。候補者への説明と並行して、借入先ごとに確認が必要です。株式の移転手続きは株式譲渡の手続きと必要書類で詳しく解説しています。

東京と全国の違いを自社に当てはめるときの注意点

東京には本社機能を持つ企業や、社内に複数の管理職・役員がいる企業もあります。そうした企業と、経営者本人が営業・現場・資金繰りをほぼ一人で担う会社では、候補者を探す条件が異なります。都内に会社があるだけで、同じように後継者を選べるとは限りません。

今回の比較は、非同族の割合の差を示すものです。「東京では人材が豊富だから25.5ポイント高い」といった因果関係を、この表だけで証明することはできません。企業規模、業種、企業グループへの所属、現在の経営者の就任経緯など、複数の要素が重なっている可能性があります。

さらに、候補者のいる企業を中心とした集計なので、まだ誰にも声をかけていない会社が抱える難しさを、そのまま表しているわけでもありません。「多くの会社で候補がいるなら、うちもすぐ決まるだろう」と安心する材料にはしない方がよいでしょう。

経営者が確認したいのは、自社にどのような人材や経営資源があるかです。営業の中心を担う社員がいるか、経理を任せられる人がいるか、必要な資格者が退職予定ではないか。取引先が会社ではなく社長個人との関係で発注しているなら、その関係をどう引き継ぐかも課題になります。

調査の数字を見た後は、候補者の名前、本人の意思、任せられる仕事、足りない経験を一枚に書いてみてください。名前が挙がらなければ、公的窓口や専門家への相談で社外の選択肢を調べる理由になります。名前が挙がれば、その人にどこまで任せられるかを話し合うきっかけになります。後継者がいない企業の年代差については、東京の年代別後継者不在率も参考になります。

親族・従業員・第三者を同じ条件で比較する

家族や長年働いてきた社員に託したいという思いも、社外の力を借りて会社を続けたいという思いも、承継を考える出発点になります。その希望を大切にしながら、候補者本人の意思、経営を担う準備、資金、引継ぎ後の体制を一つずつ確かめると、自社に合う方法を選びやすくなります。

選択肢 検討しやすい点 先に確認したい点
子ども・親族への承継 家族の希望や会社への思いを話し合いやすい 本人の意思、経営経験、他の家族や株主との調整
役員・従業員への承継 顧客、現場、社内事情を理解している 株式の買取資金、保証、経営判断を任せる準備
社外から経営者を迎える 社内にない経験を補える可能性がある 採用・選任条件、株主との関係、社内の受入体制
他社などへの会社売却 経営人材や資金を外部から補える可能性がある 買い手の適格性、譲渡条件、保証、引継ぎ後の約束

たとえば従業員への承継を第一候補にしていても、買取資金を調べるうちに難しいと分かることがあります。その段階で初めて第三者を探し始めると、経営者の希望する引退時期に間に合わなくなるかもしれません。本人を急がせず、他の選択肢についても情報収集しておくと、話し合いを続けやすくなります。

ただし、比較するために社内外へ一斉に売却の話を広める必要はありません。社内候補者への相談と買い手探しを並行する場合も、誰に何を伝えるか、どの段階で社名を開示するかを決めます。候補者同士を競わせるような伝え方は、関係を損ねるおそれがあります。

社長に向いているかは、現在の成績だけでは決まらない

優秀な営業担当者でも、資金繰りや採用、価格交渉、設備投資を判断した経験はないかもしれません。逆に、派手な実績がなくても、利益管理や人材育成を安定して行える人が候補になることもあります。今の仕事ぶりに加えて、将来任せる経営課題を具体的に示し、取り組む意思と学ぶ時間を確かめましょう。

評価項目を点数だけにすると、数字の根拠があいまいになりがちです。「資金繰りを理解している」ではなく、「入金が一か月遅れたときに、支払予定と手元資金を説明できるか」といった確認に変えると、育成が必要な部分が見えます。苦手な分野は、経理担当者や外部専門家で補えるかも検討できます。

後継者候補と確認する本人の意思、経営を任せる準備、株式と資金、借入と保証の4項目。

候補者に話す前に整理したい希望と条件

最初に整理したいのは、売却価格だけではありません。現経営者がいつまで働きたいか、従業員の雇用や屋号をどの程度残したいか、事業用不動産をどうしたいか、引退後の生活資金をどこから確保するかによって、適した方法が変わります。

希望は「必ず守りたい条件」「できれば実現したい条件」「相手と相談できる条件」の三つに分けると話しやすくなります。すべてを必須にすると候補が狭まり、すべてを曖昧にすると合意後の不満につながります。現時点で決められない項目は、未定のまま相談して構いません。

  • 経営の第一線から退く希望時期と、引継ぎに使える時間
  • 残したい事業、取引先との関係、従業員の雇用
  • 株式をすべて譲るのか、一部を持ち続けたいのか
  • 会社や経営者個人が所有する不動産の扱い
  • 借入・個人保証・担保について把握していること
  • 引継ぎ後の役職、報酬、出勤日数への希望

候補者に声をかけるときは、「社長になってほしい」だけで終わらせず、まず関心があるか、どんな不安があるかを聞きます。その場で返事を求めず、仕事内容や条件を知ってから考える時間を設けましょう。候補者にもご家族や生活の事情があります。社長が希望する時期と、候補者が準備できる時期の両方を聞き合い、無理のない日程を相談できると安心です。

親族の場合も同じです。長く会社に関わっているからといって、承継する意思まで確認できているとは限りません。「子どもが断ったら会社を閉める」と最初から結び付けず、本人の人生と事業の継続を分けて話すことで、他の候補についても落ち着いて検討できます。

株式の買取資金と個人保証は早めに確認する

従業員への承継では、候補者の能力より先に、資金面で行き詰まることがあります。株式の評価額が候補者の預貯金を大きく上回る場合、本人に「何とか用意してほしい」と求めるだけでは解決しません。株式の価値、候補者が負担できる額、融資の可能性、現経営者の希望を整理する必要があります。

ここでいう株式の価格と、会社が日々使う運転資金は別です。株式を買うための返済が始まった結果、設備更新や採用に使える資金が足りなくなる計画では、承継後の経営が苦しくなります。候補者個人の資金と会社の資金を混ぜず、誰が何を借りて返すのかを確認しましょう。

売買ではなく贈与、あるいは段階的な株式移転を考える場合にも、税務や議決権、相続との関係を確認します。安く渡せば負担がなくなるとは限りません。具体的な価格や方法を約束する前に、税理士・弁護士等と検討してください。本記事では個別企業の評価額や税額を一律に示していません。

個人保証については、借入先、借入残高、保証人、担保、契約書の所在を一覧にします。保証を外すことが現経営者の必須条件なら、承継契約だけでなく金融機関への確認を含めて、実行までの条件を整理します。引退後の負担を見通せるよう、保証がいつ、どの条件で解除されるかを金融機関と確認しておくと安心です。

手続きの全体像は中小企業庁の事業承継の案内で確認できます。従業員が抱える資金や保証の課題は、従業員承継の買取資金・個人保証の解説も参考にしてください。制度の利用可否は個別の条件によるため、利用を前提に価格や日程を確約しないことが大切です。

最初の3か月で、実現できる方法を絞り込む

次の表は、検討を進めるための一例です。3か月で社長交代や売却を終えるという意味ではありません。候補者の育成や関係者との調整には、さらに時間が必要な場合があります。健康や資金繰りに差し迫った事情があれば、表の順番を待たず専門家へ相談してください。

時期の目安 経営者が進めること 次に確認できること
最初の2週間 引退時期、残したいもの、相談できる相手をメモする 承継で優先したい条件
1か月目 手元の決算書、株主名簿、借入資料を確認する 所有・資金・保証の未確認事項
2か月目 候補者の意思確認と専門家への相談を進める 育成や資金調達に必要な対応
3か月目 親族・社内・社外の案を比較し、次の面談や調査を決める 第一候補と、難しい場合の代替案

初回相談のために、すべての資料をそろえる必要はありません。手元にある直近の決算書と、希望や不安を書いたメモから始められます。資料が見つからない、株主構成がよく分からないという場合も、その状態を伝えて、どこから確認するかを相談しましょう。

検討が具体化したら、最新の試算表、株主名簿、定款、借入・保証の資料、不動産の権利関係、重要な取引契約などが確認対象になります。一度に全部を社外へ送るのではなく、相談の目的と相手に応じて開示範囲を決めます。従業員や顧客の個人情報を含む資料は、特に取り扱いに注意が必要です。

相談先の費用も早い段階で確認します。初回相談の費用だけでなく、企業価値の算定、税務・法務の助言、候補先探索、契約書作成など、何が契約に含まれるかを確認してください。着手金や月額報酬、成功報酬がある場合は、金額・計算基準・支払時期・中止時の扱いまで見積書や契約書で把握します。

候補者がいる会社と、いない会社では進め方が違う

以下は判断の違いを説明するための架空例です。KAKEHASHIの成約実績や、調査対象企業の事例ではありません。

従業員に継いでほしいが、株式を買う資金が足りない例

都内の部品加工会社で、63歳の社長が3年後の引退を希望しているとします。取締役は現場と取引先をよく理解しており、経営に関心もあります。しかし、社長が希望する株式代金を自己資金では用意できず、個人保証にも不安を抱えています。

この場合、最初に必要なのは候補者を替えることではなく、株価の確認と資金計画です。税理士等に評価を相談し、候補者と金融機関に確認する項目を整理します。現場管理だけでなく、資金繰りや投資判断を段階的に任せる育成計画も作ります。

そのうえで資金調達が難しければ、条件の見直しや外部の買い手も含めて比較します。「社内承継しか認めない」と決めつけず、候補者が経営に関わり続けられる別の形があるかを考える余地があります。ただし、いずれの案も成立を保証するものではありません。

子どもが継がず、社内にも候補がいない例

都内の専門サービス会社で、67歳の社長が営業の大半を担っているとします。子どもには承継の意思がなく、従業員も独立して経営することまでは望んでいません。この場合、後継者が自然に現れるのを待つより、第三者への引継ぎを調べることが現実的な一歩になります。

まず主要顧客との契約、業務手順、資格者の配置を整理し、社長が抜けてもどこまで事業を続けられるかを確認します。買い手に伝える際には「長年の信用がある」だけでなく、契約が継続する条件や、社員が担当できる仕事を具体的に示せるようにします。

一方で、社長の健康や受注の減少などで時間に余裕がない場合は、売却成立だけを当てにした計画は避けます。引継ぎ先が見つからない場合の事業縮小や廃業も含め、資金が不足する前に対応を相談します。選択肢を比較することは、最初から廃業を決めることでも、売却を強制することでもありません。

後継者探しで避けたい4つの進め方

本人に確認せず、周囲へ後継者として紹介する

先に社内や取引先へ伝えると、候補者は断りにくくなります。承継に関心があるか、どの条件が不安かを本人と話してから、説明する相手と時期を決めましょう。候補者の生活や負担への不安も聞きながら、会社を引き継ぐためにどのような支えが必要かを一緒に考えていきます。

社長の肩書だけを渡し、意思決定を手放さない

新社長が決めたことを旧社長が毎回覆すと、社員は誰の指示に従えばよいか分からなくなります。引継ぎ期間中に相談が必要な事項と、新社長が決める事項を分けます。顧問として残る場合も、役割・報酬・期間・決裁権を言葉にして共有しましょう。

売却価格だけで第三者を選ぶ

高い価格が提示されても、支払能力や引継ぎ後の運営体制を確認しなければ安心はできません。買い手の資金、経営方針、保証の扱い、約束が守られなかった場合の対応なども確認します。経済産業省による中小M&Aガイドライン第3版の案内でも、不適切な譲り受け側への対応を含む改訂が示されています。

第一候補が難しくなってから、すべてをやり直す

候補者の転職、家族の事情、資金調達の見通しなどで、計画が変わることはあります。「いつ、何を確認して、難しければどの案を検討するか」を決めておくと、先送りを減らせます。これは候補者への最後通告ではなく、会社と関係者を守るための準備です。

経営者が今確認できるチェックリスト

できていない項目があっても、相談を待つ必要はありません。今分かっていることと、これから調べることを分けるために使ってください。

  • 経営を退く希望時期を、おおよその年・月で考えている
  • 子どもや親族の承継意思を、思い込みで判断していない
  • 社内候補者に任せたい仕事と、育成が必要な仕事を分けている
  • 株式の保有者・持株割合について、把握できている範囲を整理した
  • 会社の運転資金と、候補者の株式買取資金を分けて考えている
  • 借入・個人保証・担保について、金融機関に確認したい点がある
  • 従業員の雇用、屋号、不動産など、守りたい条件を挙げられる
  • 誰に何を伝えるか、秘密保持や説明時期を相談できる
  • 相談先の支援範囲・料金・中止時の費用を確認するつもりでいる
  • 第一候補が難しい場合に、他の案も検討できる

従業員への説明時期は、承継方法や交渉状況によって変わります。候補者への意思確認と、全従業員への正式な説明を一度に行う必要はありません。雇用や情報開示の整理は、会社売却で従業員はどうなるかもあわせてご確認ください。

よくある質問

東京の会社は、家族に継がせない方がよいのでしょうか?

そういう意味ではありません。調査は候補者の構成を示しているだけで、どの方法が成功しやすいかを評価したものではありません。家族に意思と適性があり、資金・株式・関係者との調整が進められるなら、親族内承継も有力です。大切なのは、家族であることだけを根拠に決めないことです。

非同族66.5%は、中小企業だけの数字ですか?

いいえ。東京都調査のうち、後継者候補の属性を分析できる企業の割合であり、中小企業だけに限定した値としては使えません。従業員数や業種など、自社と調査対象の違いを踏まえて参考にしてください。また、候補者がいない企業も含めた全都内企業の割合ではありません。

子どもが継がないと分かったら、すぐ売却活動を始めるべきですか?

すぐに買い手探しを始めるかは、希望する引退時期、社内候補者、事業の状態によります。まず役員・従業員への承継や外部経営者の招聘も含めて比較します。相談した時点で売却を決める必要はありません。時間的な余裕が少なければ、その事情を初回から伝えてください。

従業員に株式を買う資金がなければ、承継は不可能ですか?

自己資金が少ないだけで即座に不可能とは言えません。ただし、融資や株式の移転方法には条件があります。株価、返済能力、保証、税務、現経営者の希望を合わせて専門家に相談する必要があります。会社の資金を使う案には税務・法務上の確認が必要です。候補者の負担と会社の資金繰りを両立できる方法を、専門家と検討できます。

相談する前に企業価値を計算しておく必要はありますか?

自分で正確な評価額を出す必要はありません。手元にある決算書や事業内容、希望時期を伝え、どの資料が追加で必要かを確認できます。経営者が希望する手取額と、事業の評価額は分けて相談すると、条件の調整がしやすくなります。

親族への承継と会社売却を並行して検討してもよいですか?

情報収集や選択肢の比較は並行できます。ただし、候補者に伝える内容や、専門家との契約条件に注意が必要です。独占交渉などの約束をする場合は、他の検討にどう影響するかを確認してください。全員に同じ約束をしてしまわないよう、現在の検討段階を整理して進めましょう。

家族の中に候補がいなくても、会社の将来を考えられる

子どもが継がないことと、会社を続けられないことは別です。役員や従業員、外部の経営者、他社への引継ぎなど、比較できる方法があります。一方、候補者の名前が決まっただけでは、株式・資金・保証・経営の引継ぎまで終わったことにはなりません。

まずは希望する引退時期と、残したい事業や雇用を整理し、本人の意思を確かめるところから始めましょう。家族や従業員への承継と会社売却のどちらが自社に合うか迷っている方は、KAKEHASHIの初回相談で、現在の状況と希望をお聞かせください。まだ売却を決めていない段階でもご相談いただけます。

※本記事は2026年9月29日に確認した公表情報を基にした一般的な情報提供です。統計の割合から個別企業の承継・売却の成否を予測するものではありません。税務、法務、融資、個人保証、契約条件については、個別事情に応じて税理士、弁護士、金融機関等へご確認ください。

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