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小規模企業共済の解約方法。必要書類や解約手当金について解説

小規模企業共済は、多くの中小企業者や個人事業主にとって、経営の安定や将来の安心を支える大切な制度の一つです。しかし、事業の変動やライフスタイルの変化、さまざまな理由から解約を考えることもあるでしょう。そんな時、どのような手続きが必要なのか、どんな書類を用意すればよいのか、解約手当金はどうなるるのか、初めての方にはわからないことが多いはずです。

このブログ記事では、小規模企業共済の解約方法を解説します。必要書類の準備から解約手当金の詳細まで、解約を考えている方の疑問を解消するための情報をお届けします。安心して解約手続きを進めるための手引きとして、ぜひご活用ください。

小規模企業共済の解約の流れ

小規模企業共済の解約を希望する場合、以下の手順を踏む必要があります。

①必要書類の記入して頂く

所定の書類に必要事項を記入します。必要書類は後ほどご紹介させて頂きます。

②受け取り希望の金融機関窓口へ提出し確認印を頂く

解約手当金の受取りを希望する金融機関の窓口で、『共済金等請求書』を提出頂き、銀行口座の確認印を押してもらいます。

③中小機構に送付して頂く

全ての書類を、中小機構の指定された送付先へ郵送します。この記事執筆時点(2023.10.12)では、送付先住所は以下となっています。

〒105-8453 東京都港区虎ノ門3-5-1 虎ノ門37森ビル
中小機構 小規模共済給付課

変更となる可能性もありますので、詳しくは中小機構の以下のHP【こちら】をご覧ください。
個人情報が記載された書類を送る際は、簡易書留など追跡できる方法での送付が推奨されています。

③共済金が振り込まれる

審査が完了すると、指定された口座に解約手当金が振り込まれます。解約手当金の支払いには最短で約3週間からかかることがあります。金融機関によってもう少し時間がかかる場合もあります。

④中小機構から通知が届く

最後に、中小機構から『支払決定通知書兼振込通知書』が送られてきます。

この手続きを適切に行うことで、小規模企業共済の解約がスムーズに進行します。必要な書類や詳細な手続きについては、公式サイトや関連資料を参照することをおすすめします。

小規模企業共済の解約に必要な書類

小規模企業共済の解約を行う際には、以下の書類が必要となります。

マイナンバー(個人番号)確認書類

解約手当金の額が100万円以下の場合、この書類の提出は不要です。

共済金等請求書

中小機構HPからダウンロードできます。【こちら】 記入例も提供されています。

退職所得申告書

中小機構HPからダウンロードできます。【こちら】 記入例も提供されています。
満65歳未満の方は、解約手当金が「一時所得扱い」となるため、この書類は不要です。ただし、「一時所得扱い」の場合、確定申告が必要となります。
満65歳以上の方で、請求事由が生じた年やその前年4年以内に他の退職手当金を受け取っている場合は、その『源泉徴収票』を添付する必要があります。
退職手当金が共済加入時に登録した法人から支払われている場合、支払い時にその法人の役員であったことが分かる『商業・法人登記簿謄本』または『履歴事項全部証明書』が必要となります。

共済契約締結証書

証書を紛失してしまった場合、再発行の手続きが必要です。再発行の申請は【こちら】のページより実施して頂けます。

以上の書類を適切に準備し、指定された手順に従って提出することで、小規模企業共済の解約手続きを進めることができます。必要な書類や詳細な手続きについては、公式サイトや関連資料をしっかりと確認することをおすすめします。

中小機構HPは【こちら】 

解約手当金について解説

解約手当金は、小規模企業共済の契約を解約した際に受け取ることができる金額です。この金額は、共済契約者の立場や請求事由によって異なります。

請求自由と共済金の種類

共済契約者の立場や請求事由によって、受け取れる共済金の種類が異なります。

個人事業主の場合

  • 共済金A: 個人事業を廃業した場合や共済契約者が亡くなった場合に該当します。
  • 共済金B: 65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ場合の老齢給付に該当します。
  • 準共済金: 個人事業を法人化した結果、加入資格がなくなったため解約した場合や、個人事業を法人化したが加入資格は失われなかったが解約した場合に該当します。
  • 解約手当金: 任意解約や掛金を12か月以上滞納した場合などに該当します。

法人(株式会社など)の役員の場合

  • 共済金A: 法人が解散した場合に該当します。
  • 共済金B: 病気や怪我の理由で役員を退任した場合や、65歳以上で役員を退任した場合、または共済契約者が亡くなった場合に該当します。
  • 準共済金: 法人の解散、病気、怪我以外の理由で役員を退任した場合に該当します。
  • 解約手当金: 任意解約や掛金を12か月以上滞納した場合に該当します。

共同経営者の場合

  • 共済金A: 個人事業主の廃業に伴い共同経営者を退任した場合や、病気や怪我のため共同経営者を退任した場合、または共済契約者が亡くなった場合に該当します。
  • 共済金B: 65歳以上で180か月以上掛金を払い込んだ場合の老齢給付に該当します。
  • 準共済金: 個人事業を法人化した結果、加入資格がなくなったため解約する場合や、共同経営者の任意退任による解約、または個人事業を法人化したが加入資格は失われなかったが解約した場合に該当します。
  • 解約手当金: 任意解約や掛金を12か月以上滞納した場合、または共同経営者の任意退任による解約に該当します。

共済金(解約手当金)はいくらになる?

小規模企業共済制度では、掛金の納付月数や共済事由に応じて、受け取れる基本共済金(固定額)が設定されています。この基本共済金の額は、毎年度の運用収入等によって変動する可能性があり、経済産業大臣が毎年度定める率に基づき、付加共済金が加算される場合があります。

以下は、掛金の納付月数や共済事由に応じた基本共済金の受取り例です。

掛金月額1万円で加入された場合の例:

  • 掛金納付年数 5年(掛金合計額:600,000円)
    • 共済金A:621,400円
    • 共済金B:614,600円
    • 準共済金:600,000円

  • 掛金納付年数 10年(掛金合計額:1,200,000円)
    • 共済金A:1,290,600円
    • 共済金B:1,260,800円
    • 準共済金:1,200,000円

  • 掛金納付年数 15年(掛金合計額:1,800,000円)
    • 共済金A:2,011,000円
    • 共済金B:1,940,400円
    • 準共済金:1,800,000円

  • 掛金納付年数 20年(掛金合計額:2,400,000円)
    • 共済金A:2,786,400円
    • 共済金B:2,658,800円
    • 準共済金:2,419,500円

掛金納付月数が240か月(20年)未満で任意解約をした場合、掛金合計額を下回る可能性があります。特に、途中で掛金を増額/減額した場合、掛金区分ごとの掛金納付月数が240か月を下回ると、任意解約時の解約手当金が掛金合計額を下回ることが考えられます。
詳細な計算方法や条件については、中小機構のHP【こちら】をご確認ください。

共済金(解約手当金)の受け取り方法

小規模企業共済制度における共済金等の受け取り方法には、以下の3つの方法があります。

  1. 一括受取り
    一度に全額を受け取る方法です。
  2. 分割受取り
    一定の期間をかけて分割して受け取る方法です。
  3. 一括受取りと分割受取りの併用
    一部を一括で受け取り、残りを分割して受け取る方法です。

「分割受取り」や「一括受取りと分割受取りの併用」を希望する場合、以下の条件を全て満たす必要があります。

  • 共済金が「共済金A」または「共済金B」であること。
  • 請求事由が共済契約者の死亡でないこと。
  • 請求事由が発生した日に60歳以上であること。
  • 共済金の額が以下の通りであること。
    • 分割受取りの場合:300万円以上
    • 一括受取りと分割受取りの併用の場合:330万円以上(一括で支給を受ける額が30万円以上、分割で支給を受ける額が300万円以上)

共済金(解約手当金)に税金はかかる?

共済金や解約手当金を受け取る際、税法上の取扱いは受け取る方法や年齢、その他の条件によって異なります。以下にその詳細を示します。

受取方法と税法上の取扱い

共済金または準共済金を一括で受け取る場合

税法上の扱い:退職所得扱い

共済金を分割で受け取る場合

税法上の扱い:公的年金等の雑所得扱い

共済金を一括・分割併用で受け取る場合

税法上の扱い:
一括分 退職所得扱い
分割分 公的年金等の雑所得扱い

遺族が共済金を受け取る場合(死亡退職金)

税法上の扱い:
(相続税法上)みなし相続財産

65歳以上の方が任意解約をするまたは65歳以上の共同経営者が任意退任をする場合

税法上の扱い:退職所得扱い

65歳未満の方が任意解約をするまたは65歳未満の共同経営者が任意退任をする場合

税法上の扱い:一時所得扱い

12か月以上の掛金の未払いによる解約(機構解約)で解約手当金を受け取る場合

税法上の扱い:一時所得扱い

注意点

共済金は相続の対象にはなりませんが、みなし相続財産として相続税の申告が必要です。受給権者が存在しない場合、共済金は支給されないこととなります。

これらの情報を基に、共済金や解約手当金を受け取る際の税金の取扱いを理解することが重要です。必要に応じて、税理士さんに相談することをおすすめします。

まとめ

小規模企業共済の解約
解約は、共済契約者本人が申し出ることで行われ、必要な書類として「共済金等請求書」や「印鑑証明書」などが求められます。

解約に必要な書類
解約手続きには、共済金等請求書や印鑑証明書、口座情報などの提出が必要です。また、特定の事情がある場合、追加の書類が必要となることもあります。

解約手当金について
解約手当金の額は、掛金の納付状況や共済事由、運用収入等によって変動します。また、個人事業主、法人の役員、共同経営者それぞれで受け取れる共済金の種類や条件が異なります。

共済金の受け取り方法
共済金の受け取り方法には、一括受取り、分割受取り、両者の併用があり、税法上の取扱いもそれぞれ異なります。特に、税金の取扱いには注意が必要です。

小規模企業共済の解約に関する手続きや条件は、初めての方には複雑に感じるかもしれません。しかし、正確な情報を知り、適切な手続きを行うことで、スムーズに解約を進めることができます。このブログを参考に、安心して解約手続きを行ってください。

中小機構のHP【こちら】をご確認ください。

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